発達障害=天才説について。

発達障害の説明で良く取り上げられるのが、

アインシュタインエジソン発達障害だった!」という、

偉人=発達障害説です。

 

凹凸があって、周りとの交わりは苦手な代わりに、特定の分野のみ突出しているという考え方から、「発達障害=天才」という説を出す人がいます。

 

これは発達障害当事者の方なら良く分かると思いますが、

それは一部の人間」という風に言われます。

 

100人に1人以上発達障害と言われている中で、

全員が全員天才と呼ばれるようなことがあるなら、それはそれで怖いです。

 

それではここで、「天才」の意味を確認してみましょう。

(1) 高い知能を有する人。この定義は偉業の可能性の面を重視するもので,L.M.ターマン知能指数IQ 140以上の者を天才とした。

 (2) 実際の業績で示される高い創造的能力を有する人。この定義は F.ゴルトンに端を発しているが,彼によれば 4000人中1人の人物を「抜群」,100万人中ただ1人を「絶群」と呼び,天才とは上記の基準に合致しなければならないとした。天才の心的特性のおもなものとして,知能が卓越していること,強い意志と情熱をもっていること,鋭い感性をもっていること,さらに豊かな想像力を有することなどがあげられている。

引用URL: https://kotobank.jp/word/%E5%A4%A9%E6%89%8D-102307

コトバンク・ブリタニカ国際大百科事典」より引用

 まず(1)。

高IQ者。MENSAに入れるような人達のことです。

IQが高い人は知覚統合(WAIS-Ⅲの検査項目の1つ)が優れているとも言われており、

果たしてどのIQテストで130、ないしは140を取ればいいのか、という疑問が浮かんできます。

(2)については、先述のアインシュタインエジソンと同じということが分かります

皆さんご存知の通り、アインシュタイン相対性理論の提唱、

エジソンは、白熱電球など、数々の発明を残した発明家、というように、

後世にまで影響を及ぼしている偉大な実績を残していることが分かります。

また、「4000人に1人=抜群」「100万人に1人=絶群」という基準に合致している必要がある、という定義があるようなので、

100人に1人以上いると言われている発達障害の方全てに当てはまるものではないのがここで分かるかと思います。

 

数字的に明らかな無理があるということです。

 

また、こうした偉人については、

残された書物や発言、功績などを元に「推定IQ」というものを算出するだけであって、

その当人がそれだけのIQを持っているかは誰にも分かりません。

また、発達障害というのも、その人の実績などを元に判断されるため、

それが確たる診断ではないことに注意しなければなりません。

 

 

現代にもビルゲイツスティーブ・ジョブズのような天才がいるじゃないか!!

こう仰る方もおられます。

確かに、アインシュタインエジソンより近いですし、

エピソードがしっかり記録されていることから、相対的に見て、信憑性は高いと思います。

スティーブ・ジョブズの人間関係の築き方を見ても、

「独特な拘り・コミュニケーション」で周囲を振り回していたのは有名な話です。

 

ただ、私の知る限りにおいては、

スティーブ・ジョブズ発達障害の診断を受けた」という話は聞いたことがありません。

発達障害と言われている」のと、

発達障害と診断された」のでは雲泥の差です。

 

 

まず発達障害と診断される大前提として、

「社会的・職業的に非常に困難を抱えている場合」というものがあります。

(詳しいことはICD-10DSM-5などの診断基準を調べてみると良いでしょう)

 

いくら発達障害と診断されるようなエピソードがあっても、

「仕事でうまくいかない、学校でうまくいかない」というものがない限り、

発達障害の診断を受けるとは考えづらいのです。

 

私自身も、仕事でうまくいかなくなって適応障害の診断があり、

精神科病院へ転院してからの知能検査・心理検査において、

「広汎性発達障害」という診断が出ました。

 

 

つまり、天才と呼ばれるような人は発達障害云々以前に、

「すば抜けて高い能力や才覚を持っている」人物と言えます。

 

よって、「発達障害=天才」説は立証されない、というのが私の見解です。

 

 

じゃあ発達障害は出来損ないの凡人以下の人間なのか?」と言われると、それも違います。

 

まず、発達障害という概念そのものが非常に曖昧で、「スペクトラム」という概念が用いられるくらい、発達障害の方全員が健常者の方々と明確な差があるというわけではありません。

勿論精神科で用いられる診断基準はありますが、

例えば「自閉症スペクトラム障害(以下ASD)」一つとっても、

ASD全員が同じような特徴を持っているかと言われるとそうではありません。

 

偉人レベルではなくとも、特定の分野で優秀な成績を残したり、

異様なまでの拘り・独特な価値観を元にコミュニティが形成されたりなど、

多種多様な功績・実績が見られます。

また、こうした分かりやすい功績ではなくとも、

「他人のことでも自分ごとのように考える」であったり、

「良くも悪くも嘘が付けない」であったり、

身近な日常生活において、役に立つ長所というものがあるのです。

 

勿論、うまくいかないことの方が多いですが(私の場合)、

それらをうまくカバーしつつ、

長所を思う存分発揮する生き方は十分可能であると思います。

 

このインターネットが普及した現代において、

チャンスは無限大に広がりました。

 

私自身も、インターネットがあるからこそ今があると思っています。

 

これは私への自戒でもあるのですが、

必要以上に卑下する必要はない」ことは明確です。

 

適切な自己理解・正しい認知・自他の課題分け、

乗り越えるハードルはたくさんありますが、

 

 

今までより生きやすくなったら、こんな嬉しいことはありません。

 

 

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それでは。